Price
NANAOBAGでの価格について
NANAOBAGについてその1で語ったように
そもそもが百貨店販売がスタートでした。
百貨店販売は売上の35〜45%を納めなければいけませんでした。
間に、催事を企画する企画会社が入っているので
売上の35%を百貨店 5%を企画会社が持っていき
残りの60%しか入って来ません。
さらに、搬入の送料、交通費に人件費(一人でやっていると休憩中に万引きされたり)
遠方となると宿泊費、材料費を引くと手元に残るのは売上の20%程度です。
100万売っても20万も手元に残らないのです。
そりゃあ死ぬ気で働くしか無いわけです。
手元に残った20万は次の仕事のための材料を仕入れないといけません。
こんなことを7年近く繰り返していました。
この間の企画会社に売上金200万ぐらいを持ち逃げされたこともあります笑
それでも仕事はひっきりなしに来るし、そこそこの売上があったので生きては行けるけど
貯金は0でしたね。その日暮らしのテキ屋のような日々でした。
インターネット販売を主にした時、
この百貨店と企画会社に支払っていた40%と、経費の諸々を差し引いた金額で
販売しようと思いました。
30,000円で売っていたバッグは18,000円で売ることが出来たのです。
多分30,000円の商品をそのまま百貨店の同じ金額の30,000円で売っていたら
NANAOBAGは成功していなかったでしょう。
今頃私はどこかの工場で働いていたかもしれません。
なのでNANAOBAGの製品には通常販売価格が書いてあります。
その金額でなければ百貨店販売では利益が出ないということです。
クロコダイルバッグは特に百貨店ではお高いですよね。
あれも間に色々な業者が咬んでいるからです。
製造元から、それを貸し出しをしている会社、そこから借りている会社、売り場である百貨店と
少なくとも4社が利益を出さないといけません。
NANAOBAGはダイレクトに仕入れ製造販売を一人でやっているので
一つの製品に4社分の利益も必要ないわけです。
製造元の強みです。卸価格と言って良い金額での販売を実現しています。
既製品であり中〜大規模な工場となると、
4社ぐらいで連携しないとそれなりの利益が出せないので
その金額になってしまうのは仕方がないことです。
しかし今、そういう値段のものが売れなくなって来ています。
クロコダイルのバッグが昔より安くなったのは
材料費が安くなったのではなく、
この中間業社がどんどん倒産してしまってるからだと私は思ってます。
今の時代、仕事も超大手の商社で無い限り、
一社で全てを補える、もしくは中間搾取では無く連携するというスタイルでしか
生き残るのは難しいかも知れません。
仕事も自立するということが大切で、
「面白い人がいるから是非NANAOさんに合わせたい」とか
よくそういう話も来ますが
「私、ビジネスは誰とも組まないよ」とキッパリ伝えています。
もし、うちで出来ないオーダー内容で知り合いの職人さんを紹介する時も、
私は中間マージンは受けません。(熟練先輩職人さんなんでそんな失礼なことも出来ない笑)
その代わり打ち合わせも何もせずお客様だけダイレクトにご紹介します。
その後のことはノータッチです。
というわけで、
高品質、素材にこだわってるって言ってるのに
なんでこんなにお安いの?大丈夫??と不安に思った方は
ご納得頂けたかと思います^^
NANAOBAGの職人ブログは立ち上げ初期からの奮闘記が記されてますので
ご興味がある方は是非覗いてみてくださいね!