20代からかっこ良く持てるエキゾチックレザーとは、、、オーストリッチ編
前の記事でオーストリッチの魅力についてを解説しましたが、
私もオーストリッチのバッグを持ち始めたのは20代後半でした。
写真のお客様も20代の方で、お母様が相当なエキゾチックレザー好きです。
お洋服も趣味なお母様のクローゼットの写真を見せてもらいましたが、
一面に綺麗にハンガーに掛けられたお洋服、棚の上にはNANAOBAGの
クロコダイルからリザード、オーストリッチはで幅広くNANAOBAGコレクションだけが並んでいました。
なので特に女の子は、
おしゃれなお母様から感性を譲り受けるのだと私は思っています。
ちなみにうちの娘はまだ5歳ですが、ピンクが大好きなので
前々から店にあったカイマンの三つ折り財布を「これ私の!」と言っていましたが、
(売り物の間はなんとか死守)
つい先日私が使っているのを知り、
さっそく奪われ5歳でワニ革の財布でデビューを果たしておりました笑
5歳の娘はちょっと尋常じゃないレベルにファッションと色にうるさいので、
彼女のこだわりは凄いです。才能ですw
ちなみに3歳の次女もそれを真似してか、ものすごくブルーにうるさいです、、、、
お気に入りのドレスをお召しになるのが日課でございます。笑
まぁ女の子の感性はこういうところから生まれてくるんだなと。
好きにやらせておりますが、
英会話教室などもそのスタイルで行くので
(海外の子が多い場所なら問題ないけど、日本人しかいないと特有の右に倣えな保守的風習がありますね。)
頭に大きなリボンを付け、全身ドピンクで、フリルを重ね着するうちの娘を見て、
小学3年生ぐらいのおねえさんから「あの子あんな格好で来てるけど!!」みたいな
少し羨ましいのと、あれは許されていいのか??の間みたいな感情をぶつけてくるのですが、(保護者にw)
ここは学問をする場所よ!的な笑
自由を謳歌した人間を見ると、幼心にも無意識にマウントされている気持ちになるのか、
「あれはあの子のこだわりのスタイルなのよ」と伝え
娘本人は、そんな空気も全く気にも止めず「かわいくてごめ〜〜っん♪」ぐらいの強さがありますね。
そう、ファッションの源はここにあるものだと思ってます。
娘はもう「ピンクのドレスで素敵ね!」「いつも可愛いわね!」「まぁおしゃれさん!」
という言葉を浴びることに、自己肯定感を上げて「かわいくてごめん♪」が育つわけです。
そこからアイデンティティが確立していくことが成長なので大いに結構なことですね。
まぁルールがある場所ではそれは通用しませんけどね。そこもしっかり彼女は理解しています。
幼稚園にはリボンもつけていきません。(最近制服が嫌で行き渋ってるけどw)
さて話を戻しますが、
20代でも愛用していただいているこのデザイン
そうです。
完全オリジナルなものではありません。
まぁこの世に完全オリジナルなんてもう無いに等しいんですけど、
ほとんどのもが、あるものからの派生か真似か偽になるわけですね。
こちらもほとんどの人が見たことがるH社のデザインです。
でもこの世界的ハイブランド、複製にはめちゃくちゃ怖くて有名で、
昔はあった、バーキンやケリーの金具は日本でも似たものはあるんですけど
ベルトの㎝が微妙に違くて同じものが作れない。
以前クロコダイルのバーキンが欲しいとのお問合せで、私はバーキンは作れないので
作れる職人さんに相談したところ、「OOの金具は日本でもう造られていない」とのことで
ベルトの幅を少し大きめにするなどすればまだ金具はあるとのこと。
オーダーは来ても金具が無いから作れないのが現状らしい。
これ、多分だけど、金具作ってるところがもうHさん怖くてやめたのだと思う。
まぁ、私自身そんなにHのカバンの興味が皆無と言っていいほど無いので
HのOOのデザインで とか言われてもググらないとわからないw
友人のイラストレーターの男性も雑誌の依頼でのイラスト製作で
その当時ブレイクしていたとあるハリウッド俳優のイラストを頼まれ
よかれと思って勝手にバーキンっぽい鞄を描いて持したら、
編集から「これ、速攻訴えられるから書き直し」ってすぐボツが入ったそう。
「いや、これイラストじゃないですか!」と言ったら
「H社は一番怖い。なめたらやばい」
と言われたとのことw私も怖いのでHと呼ばせていただくwww
前にヒマラヤクロコダイルのお財布のオーダーを受けて
H社のあの馬車のロゴを入れて欲しいと言われ、
「え??いや、普通に逮捕なんだけど」
とは言えず、
「判子のロゴ作るのに5万ぐらいかかるし、それを判子の職人さんが多分作ってくれないと思います。犯罪なんで」
とやんわり伝えましたけども、(どこがやんわりやねんw)
じゃあNANAOBAGの作るNANAtanはどうなのよ??
ってことですけどね、
まー、これ、長年オリジナルで戦ってきた職人としてはさ、
うーんだけどw
でもね、シャネルを模した(模せていないところがNANAOBAGの良いところ)
CHANAOってのもあるんだけどw(チャナオ)
どちらも大ヒットなわけですよ笑
もうね、仕方がないよね。リスペクトよ。
こんなデザイン思いつかないもん。世界レベルで人気があるデザインですよ。
そもそもは馬の草入れなんだって。
馬が首から下げたまま餌食べるバッグですよ。こんな歴史あるブランドに勝てるわけがない。
毎回ね、CHANAOもNANAtan も、お客様からのご要望でオーダーで製作することが始まりで、
そもそもお預かりする現物が本物では無いっていうね笑
そう本物を見たことも無いわけですわ。NANAOさんは!笑
でもお預かりした真似品もさ、なんか違うわけ。
で、画像みながら、こここーなってんけど、この通りにするとバッグとしての理論崩壊してんなw(だって馬の草入れだからw)
とか思いながら、クロコダイルのオーダーで仕上げたのがきっかけなんですね。
サイズは一番大きなタイプなのでこのサイズの本物が売っているのかどうかは知りませんけど
よく楽天とかにある真似品は小さいものが多いですよね。
で、鍵もさ、楽天とかに900円とかで売ってるのでつけたい人は自分で探して付けてね
なスタンスでやってます。
でもこれ鉄の抜き型を造らないとなんですよね
手裁断でオーストリッチとかクロコダイルをこんな綺麗にカーブに切るの大変なんで
最初のオーダー主様が自腹25000円出して型代持ってくれてるので、
その恩恵もあり今お安く作れるわけです笑ありがとうございます。
ちなみにサイズを小さくしたいとなると、
言い出したあなたが25000円の抜き型代と私に型紙製作費5000円の
30000円を負担することになるのでよろしくお願いします。
そうすると後から続くみなさまが一回り小さいバージョンも3万払わずオーダー出来るようになるw
なのでこのデザインはNANAOBAGで先陣を切ってくれた
マダムのお陰なのである笑
まぁ、本家のH社様と同じ素材を使っているわけではなく、
これね、同じ素材も買えるんだけどさ、フランスのシュリンクレザーをH様は使ってて
でもね、革屋さんも売る人を選んでるから
例えばH社の財布の写真を見せて「これと同じ色の同じ革が欲しい」なんて問い合わせると
「模造品作る人には売れませんし、まったく同じ色はありません!」ピシャ!!とされちゃうの。
いや、同じものを作ってるわけじゃなくて、
いちおう、弊社のHPはこちらです。みたいに見せるとさ
「失礼しました汗 そういう輩が多いもので汗 一度お店に来店してください、色々ご案内出来ますので」
みたいに言ってくれてよかったけどさ
(行ってないんだけどwオーストリッチぐらい高いからwだったらオーストリッチで作る方がいいじゃん。が私の考え)
いやこれね、YKKのエクセラのファスナーですら、怪しいやつには売れない!みたいに言われる時代なんですわ。
転売されるのか、模造品作られるのか、
革屋さんも模造品屋に素材売ると、H様から仕入れ出来ないような圧力がおフランスからかかるのかもしれんw
このようにね、H様は日本で言うところのTOYOTAみたいなもんだからw国策レベルでしょうしね。
ちなみに百貨店での催事でも
バーキンやらケリーの似たものを展示していると
社員がすっ飛んできて、
「これ片付けて!!絶対うちではならべないでください!!」ってめちゃくそ怒られますよ。
普通のサラリーマンが刑事かよ!ぐらいキレてくるw
まぁそれぐらい恐ろしいんでしょうねH様は。
ちょっと書いてて怖くなってきたわ笑
まぁ弊社のは2WAYだし、作りも全然違うし、素材も違うしね。
でもくれぐれもNANAtanを持ってH社に攻め入らないようにw
そんな人いないか笑
実際H社のリアルなピコOO見ると、弊社のものとは似ても似つかぬ
別ものなのでH様も特に何もツッコんでは来ませんね。まぁ私、美しき永遠の無名作家ですしw
でもさ、この20代の子が持ってくれてるNANAtan。
は、すっかりうちの子なんですわ。
めっちゃ可愛い、くたり具合。本家のはもっとパーンとしてるからさ。
ちょっとクタった感じで仕上げてるのめちゃ可愛い。
荷物の重さで下部に重心がかかって綺麗なドレープが可愛いですよね。
底を固くつくるか柔らかくするかを結構悩むんですけど
言われないと程よくやわらかく仕上げるので(でも程よく芯材入れてます)
なんか縦長の底だからさ、ぱーんとしてるよりちょっとクタルぐらいが(写真みたいに)
私的には理想なんですけど、
底硬いほうが好きだから底固くしてくれ〜〜!なオーダーの方はご連絡くださいませ!
20代でオーストリッチ、このデザイン、Apple Watchでめちゃくちゃ素敵に似合ってますね!
ね、オーストリッチ全然おばさんじゃないでしょ!誤認識なんですよ!
そして相変わらず「オーストリッチ売れない」で検索ヒットが上位2位ぐらいなんですけど
いったいどの層が調べてるのかな笑1日15人ぐらい「オーストリッチ売れない」のワードで見にきてる。
ええ。売れないです。
普通のものを作っても売れないですよ。オーストリッチ。
オバ抜けしても、この素材の良さを根底から説明出来る人がまず少ない。
熟練のオジサン70代職人さんはオーストリッチの良さを知ってますけどね。(この世代腕はピカイチ!!)
私40代ですけど(45)私世代でもこの素材の良さを知ってる職人少ないと思うわ。
でも私はこの素材の良さを知っているし、その知識をお伝え出来るので
今オーストリッチのオーダーが1週間で16件ぐらいになりつつあります。(ちょっと気を失いそう笑)
ほとんどがオーダー慣れしている常連様なので自分ペースで進めさせて頂きますね!
もし「オーストリッチ売れない」の検索で見にきている方が
オーストリッチの革の生産者さんならば、
オーストリッチの丈夫さを活かして
薄くても丈夫で伸びない繊維なんだから、
柔らかさと軽さを追求して欲しい!
こんなに柔らかくて、くてくてで軽いのに、牛革の10倍長持ち!!
あと、粒の美しさが大事。革は柔らかく軽く、粒の突起は大きく突き出てるほうがいい(どうせ使っていくと粒も寝てくるから)
オーストリッチのジャケットを作る人が
柔らかいガーメント用オーストリッチを爆買いしてったそうなので
ライダー系のレザージャケットなんて厳つくてかっこいいですね!
ジャケットにするなら薄さと軽さが重要。
オーストリッチは機械で薄くするとどうしても毛穴の突起が穴開いちゃうので
最初から柔らかく軽く薄く仕上げて欲しいですわ。
そしたら苦痛のむしり作業が短縮されるのに笑
そしたらもうオーストリッチでブイブイだわ。
というわけで、コアでニッチな層に今後もオーストリッチの良さを伝えていきたいと思っています。